睡眠負債の解消をテーマに、高単価帯のマットレス市場で存在感を高める睡眠ブランド「NELL(ネル)」を展開する株式会社Morght(モート)。同社は、今後、人々の「健康の自動化」を目指し、生活の質を向上させるための様々なブランドを立ち上げる計画を持つ急成長中のスタートアップで、各分野の「尖った」経験と実績を持つプロフェッショナルな人材が結集している点が大きな特徴。本インタビューでは、NELLの獲得領域を横断的に統括するマーケティングチームのリーダーである西村洋平氏に、競合優位性の高い製品戦略や、独自のマーケティング施策における「勝ちパターン」、そして入社後に大きくキャリアを広げられる自由度の高い組織文化 について詳しくお話を伺いました。1. 自己紹介・キャリアについて自己紹介と現在のMorghtで担っている役割について教えてください。(西村氏) 私は大学で生命科学、特に再生医療領域の研究に取り組んでいました。物事の本質や構造を捉えることが好きで、研究にも没頭していましたが、次第に新しい世界で挑戦したいという思いが強くなり、就職活動では広告業界に関心を持つようになりました。中でも運用型広告は、数字の分析や日々の変化が見える点に魅力を感じ、志望しました。大学卒業後はネット系広告代理店のセプテーニに入社し、運用型広告の業務を広く経験した後、医療系ポータルサイトを運営するエムスリーへ転職し、そこでの経験を経てMorghtに参画しています。現在は、MorghtでNELLの獲得領域全般を横断的に担当するチームのリーダーを務めています。現状、外向けに展開しているブランドはNELLのみですが、今後は複数ブランドの展開も予定されており、それらを横断した獲得施策の統括を担っています。Morghtを選んだ決め手は何ですか?(西村氏) 転職活動時、私はスキルセットを広げていくことを軸にしてきました。1社目ではデジタル広告に携わり、その後はコンサル的な思考を身につけたいと考え、コンサル出身者が多いエムスリー社へ転職しました。そうした経験を重ねる中で、デジタル広告はあくまでマーケティングの一部にすぎず、「事業を構造的に理解し、さまざまな打ち手を駆使して数字を伸ばすことに貢献したい」という思いが次第に強くなっていきました。そこで、より一つの事業に深く携われる環境を求めたことが、転職の方向性としてありました。その上でMorghtを選んだ理由は大きく二つあります。一つは、NELLのプロダクトとしての思想や実現したい世界観が非常に明確であり、単なる売上拡大ではなく、理想の体験価値を追求している点に惹かれたことです。もう一つは、入社しているメンバーのバックグラウンドが多様であること。代理店、コンサル、事業会社など、さまざまな知見が集約されている環境だと感じました。自分のこれまでのキャリアを活かしつつ、売上を積むだけでなく、事業成長に向けて多角的な検証やチャレンジができる環境であることが、まさに自分が理想としていた働き方だと感じ、Morghtを選びました。2. NELLブランドと競争優位性NELLブランドについて、競合他社との違いや製品の訴求点は何ですか?(西村氏) NELLは、睡眠の質を高めることに徹底的にこだわった睡眠ブランドです。中でも私たちが重視しているのは、快適な睡眠に欠かせない「寝返り」です。人は一晩に20〜30回寝返りを打ちますが、身体が深く沈んでしまう寝具だと寝返りがしづらくなり、血流が滞って浅い睡眠を繰り返してしまいます。そこでNELLマットレスは、高級ホテルの倍以上のポケットコイルを使用し、身体をしっかり支えて自然な寝返りを促す構造にしています。オンラインでマットレスを販売している代表的なプレイヤーとして3社ほどありますが、各社の大きな違いはマットレスの素材にあります。マットレスには主に、ウレタン(スポンジ)、ファイバー、ポケットコイルという3つの素材があります。それぞれの素材にはメリット・デメリットがあるのですが、ポケットコイルは一つひとつのコイルが独立しているため身体をしっかり支え、振動も伝わりにくいという特徴があります。また、ポケットコイルはウレタン、ファイバーと比較して耐久性に優れているという実験結果もあります。同じ7〜8万円台の価格帯で比較した際、品質に優れたポケットコイルを贅沢に使っているNELLは、大きな強みを持っていると考えています。最終的には、NELLを「睡眠負債」という社会課題を解消できるブランドに育てていきたいと思っています。睡眠不足や睡眠の質の低下が蓄積して生産性が落ちる「睡眠負債」は、日本全体で年間約15兆円もの経済損失につながっていると言われています。私たちは、質の高い睡眠を提供することで、この課題の解決に貢献できるプロダクトを目指しています。(NELL STORY ~最高の睡眠を追求するものづくり~:https://youtu.be/or49MxsbUCM?si=snLCynB2fu0ezJ-s)どのようなプロモーション戦略を展開していますか?(西村氏)私たちはまず、睡眠負債という社会課題に向き合うことを大切にしており、睡眠はこうあるべきだという考え方や商品の特徴を丁寧かつ真摯に伝えることを意識しています。その中で、睡眠において「寝返り」が重要であり、それを支える「ポケットコイル」の価値をしっかりお伝えするようにしています。NELLはD2Cのビジネスモデルを軸に、SNS戦略やデジタルマーケティングを駆使したプロモーションを中心に展開し、成長を遂げました。NELLでつくりあげたノウハウを仕組み化することで、新しいブランドをローンチした時にも横展開をし、確度高く再現性を持ってプロモーションしていけるよう今後チャレンジしていきたいと思っています。西村さんの中で印象に残っている施策や、手応えを感じているプロジェクトがあれば教えてください。(西村氏) 私が入社する前は公式サイトしか販売チャンネルがありませんでしたが、入社後にチャンネルを増やすことにチャレンジしました。具体的には、Amazonや楽天などのモールへの展開や、リアルで試したい人のための機会として家電量販店(ビックカメラなど)へのリアルチャンネルへの展開を進めました。これにより、NELLの認知度が上がり始めた中で、公式サイト以外の受け皿が広がり、売上が徐々に伸びてきている手応えを感じています。また、施策の評価は、購入者アンケートを定点的に実施し、購入の後押しになった理由をヒアリングしているのですが、例えば「ビックカメラで見たから」「YouTube公式アカウント運用が後押しになった」といった比率が高まることで、施策のインパクトを実感しています。組織の文化として、施策はトップダウンで決まることが多いですか?(西村氏) 必ずしもトップダウンで物事が動いているわけではありません。弊社の評価制度においては「プロジェクトマネジメント」に関する評価観点があり、例えばプロジェクトの立ち上げや・自走力が求められます。だからこそ、メンバーの立場であっても「こういうことがやりたい」という内容を提言し、自ら検証やトライをしていけるかが重視されています。また、マーケティングチームから、商品開発チームに対して商品のブラッシュアップや新しい商品開発の相談をすることも頻繁にあります。特に新しいブランドの立ち上げでは、コンセプトが決まる前の段階からマーケティング視点で関わり、市場での売れ行きや販売戦略を検討していきます。3. マーケティング組織についてマーケティングチームの構成について教えてください。(西村氏) マーケティング組織は大きく2種類に分かれています。 1. マーケティングコミュニケーションチーム: リーダーを含め3〜4名程度のチームで、ブランドコンセプトやPRイベントでのメッセージングなど、ブランドに関する施策を担当しています。こちらはNELLや新しいブランドなど、ブランド軸で縦割りになっています。 2. 獲得チーム(西村氏所属):2名程度のチームで、デジタルマーケティングやリアルチャネルの獲得周りの施策を担当しています。こちらは機能別(リアルチャネル、デジタルチャネル)に分かれており、ブランドを横断的に見ています。どのような方が在籍されていますか?(西村氏) マーケティング、PR、SNS、コンサルなど、各領域のスペシャリストが多様に集まっていることも特徴です。特に最近では、マーケティングチームに広告代理店出身のメンバーが増えてきています。当社メンバーの特徴は、「ジェネラリストがいない」ということです。マスマーケのスペシャリスト、売り場づくりのスペシャリスト、SNSオタクのような方、コンサルで事業改善提案をし続けた人など、「全般これが得意」という人よりも、尖った人が非常に多いです。理由としては、弊社のプロダクトは単価が高く、特定のジャンルでハックして成果を出してきた方々でないと戦っていくのは難しいと考えているため、このようなメンバー構成になっています。 傾向として、どんな方が活躍されてらっしゃいますか?(西村氏) マーケティングチームで活躍している方に共通しているのは、「自分なりのビュー(見解)を持って動ける」という点です。単に与えられた作業をこなすのではなく、こうしたい・こうすべきだという意志や仮説を自ら持ち、主体的に提案していける方が目立っています。私たちは半年に一度、プロジェクトの振り返りや学びを共有する機会も設けていますが、その場でも各メンバーが自分の考えをしっかり言語化して持ち寄ることが求められます。そうした文化があるため、主体性や自走力を持って取り組める方がフィットしやすい環境だと思います。また、チームにはマーケティング、PR、SNS、コンサルなど多様な専門性を持ったメンバーが在籍しており、それぞれがプロフェッショナルとして意見を交わしながらプロジェクトを進めています。その中で、自分の強みを活かしながら事業全体のインパクトを考えて動ける方が、より活躍している印象です。4. 働く環境・キャリア形成について普段はどんな働き方をされていますか?会社全体の雰囲気はどうですか?(西村氏)働き方は基本的に自由で、出社・リモートの比率も各自に任されています。ただ、マーケティング組織は週2〜3日程度出社している人が多い印象です。というのも、オフィスで顔を合わせた方が立ち話でそのまま相談できたり、意思決定が早いというメリットをみんな感じているからだと思います。会社の雰囲気としては、落ち着いていて穏やかな空気感がありつつ、決してドライではないちょうど良い距離感があります。私自身、過去の経験でワイワイとした雰囲気や、完全に個人主義で静かな環境も経験しましたが、その中間のような立ち位置で心地よさを感じています。また社内の交流も活発で、全社飲み会やランチなどの機会が定期的にありますし、部活動も盛んです。競馬が好きなメンバーが多く「競馬部」という部に所属しているのですが、週末に集まって観戦に行ったり、オフィス内のバーカウンターでそのまま飲んで帰ることもあります。こうした自然な交流が生まれるフレンドリーな雰囲気があります。福利厚生もユニークなものが多いと思うのですが、その中でもMorghtらしいものがあれば教えてください。(西村氏)福利厚生は、家庭を持つメンバーにとても手厚い点が特徴だと思います。お祝い金や各種休暇などが充実しており、ライフイベントをしっかりサポートしている印象です。また、年間の有給付与日数が25日とかなり多く、家庭の有無に関わらずメリハリのある働き方ができる環境です。特に象徴的なのは「出産お祝い金」で、最大100万円が支給されます。代表の「子どもは日本の宝」という思いから始まった制度で、社員一人ひとりにしっかり還元していくという会社のスタンスが表れています。Morghtは人を増やせば売上が上がるというビジネスモデルではないため、少ない人数で高い売上・利益を追求していくことを重視しています。そうすることで、一人あたりに還元できる利益・福利厚生を手厚く設計できています。結果として、制度の充実度がそのままMorghtらしいカルチャーにもつながっていますね。本ポジションでは、キャリア形成の観点でどんなスキルや経験が出来ますか?(西村氏)まず入社当初は、これまでのご経験を活かしたスペシャリストとしてスタートしていただきますが、弊社の特徴はそこで終わらないところにあります。私自身もそうでしたが、入社後すぐにAmazonや楽天などの新しい販路開拓など、前職では経験していなかった領域にどんどんチャレンジできる環境があります。「やってみたい」と手を挙げたことに対して、検証から実行までをスピーディに進められる裁量の広さが魅力です。また、高額帯の商品を扱っていることもあって、単なるデジタルマーケティングにとどまらず、役員層との距離が近い中で、事業全体を構造的に捉える視点や、事業インパクトの大きい施策の企画・実行を経験できます。マーケティングとプロダクト開発の連携も非常に密接で、モールでの販売傾向を踏まえた改善提案など、商品開発にマーケティングの視点から深く関わることも可能です。要するに、単なる作業者ではなく、「自分なりのビュー(見解)」を持ち、強い思いを事業にぶつけながら、スペシャリストとしての専門性を深めつつ、想像していた以上にキャリアの幅を広げていける環境だと考えています。5. 今後の展望今後の事業や組織の展望について教えてください。(西村氏) 事業面では、まず「睡眠負債の解消」をテーマとするNELLブランドを成長させること。次に、今後予定している、人々の生活の質を上げていく様々なブランドを展開していくことが重要トピックです。NELLの「勝ちパターン」を磨き、横展開しながら、新しいブランドの立ち上げを成功させるために、自身の得意なスキルを活かしながらチャレンジしていきたいと考えています。株式会社Morghtは、特定の分野で実績を積み上げたプロフェッショナルなスペシャリストが集い、「睡眠負債の解消」という明確なミッションを持つNELLブランドを成長させてきました。今後は、NELLで確立したインフルエンサーマーケティングなどの「勝ちパターン」 を活かしつつ、人々の生活の質を向上させるための多様な新ブランドの立ち上げへと挑戦の場を広げます。「自分なりのビュー(見解)を出す」 という共通認識のもと、同社は、特定のスキルを入り口としながらも、役員との距離が近い環境で事業目線に立って戦略に関わり、キャリアを大きく広げていきたいと願うプロフェッショナルにとって、最高の舞台を提供しています。環境面としても、手厚い福利厚生や自由度の高い環境の中で、事業の成長に直接的に貢献し、自らの可能性を試したい方は、Morghtの次の挑戦を担う人材として期待されています。「カジュアルに話を聞いてみたい!」という方はお気軽にアドキャリ転職の登録フォームからお問い合わせください。